御銘豆一ゝ堂(ごめいとういってんどう)
テイクアウト・お土産
店主夫妻の人柄と、豆のおいしさに癒される豆菓子専門店
2022年3月2日
北九州で豆菓子と言えば!このお店です。
JR黒崎駅の南側に、扇状に広がる商店街。その一角に店を構える「御銘豆 一ゝ堂」。広島・尾道出身の三島徳次郎さんが官営八幡製鉄所の開業に伴い、一旗あげようと明治38年、八幡で開業したのが始まり。
現在は4代目・三島宣知さんが、117年続く老舗の暖簾を守っています。
店舗の目の前には、その形状から「三角公園」と呼ばれ、地元の人たちから親しまれている「黒崎中央公園」が。黒崎駅からも徒歩5分で行ける距離です。
初代から続く製造方法で、守り続ける味と伝統
「昔は豆菓子の専門店もたくさんあったけど…。店を構えて製造・販売まで行っているのは、市内ではウチが唯一かもしれません」と教えてくれた宣知さん。
製造の様子が見たくて、看板商品「一ゝ堂長寿豆」を煎る作業を覗かせてもらいました。写真はちょうど、煎った豆を機械から取り出したところ。香ばしい匂いが立ち込めていました。
煎った黒大豆には傷や割れた状態のものがあるため、丁寧に目視で取り除いていきます。厳選した確かな素材を使うのはもちろんのこと、より良い状態でおいしい豆菓子を届けたいという、老舗の矜持をひしひしと感じます。
豆本来のおいしさを堪能できる絶対的エース
旨味の強い北海道産黒大豆がもつおいしさを、最大限に引き出した「一ゝ堂長寿豆」。封を開けた瞬間、豆の香ばしい匂いが鼻孔をくすぐり、とっても幸せな気持ちになります。食べやすい固さにした煎り具合、噛むと口中に広がる豆の旨味と甘味…シンプルだからこそ楽しめる豆の味わいは、格別です。
新しい味と懐かしい味、どちらも楽しめます。
一ゝ堂では豆を「煎る」「煮る」「揚げる」「りんかけ(飴や蜜を薄くかぶせる)」加工を行っています。写真の「ポップル」は「揚げる」技術を利用して、宣知さんが考案。カリカリした食感と絶妙な塩加減がクセになるマカロニのお菓子です。
馴染みの客から「お土産になる味を作ってみたら?」とアドバイスをもらい、2~3年前に辛子明太子味が登場。のり塩味は去年登場した新作です!
「一ゝ堂」で高い人気を誇る「甘納豆」。以前は、北九州随一と名高い職人が作る甘納豆を仕入れていたそうですが、引退すると聞いて一念発起。宣知さんが職人から作り方を教わり、今は自ら製造しています。
長年愛されている商品を、今も変わらず味わえるのは「お客様の信用を裏切らない商品を提供したい」という熱い思いがあるからこそ!
懐かしい味、新しい味、いろんな豆菓子との出あいが楽しめるだけでなく、4代目・三島さん夫妻の温かい人柄にも心が和みます。しみじみ、マメに通いたくなるお店です。
※価格はすべて税込み。令和4年2月現在の価格です。
店舗情報
- 店舗名
- 御銘豆一ゝ堂(ごめいとういってんどう)
- 電話番号
- 093-621-2393
※お問合せまたはご予約の際は「あつキタ」を見たとお伝えいただくとスムーズです。
- 住所
- 八幡西区黒崎1-11-17
- 営業時間
- 10:00~18:30 祝日は10:00~15:00
- 店休日
- 日曜日
- 駐車場
- なし(隣に提携のコインパーキングあり。購入金額2000円以上で30分券進呈)
- ホームページ
- https://ittendou.com/
この記事を書いた人
タニグ
かつて北九州に存在したタウン誌の編集部OG。当時は1日5件という鬼のような飲食店取材も何食わぬ顔でこなしていたけれど、今は食べ放題と脂っこいものがNGなお年頃になったフリーのライター。オジ様率の高い食堂や居酒屋を好みます。