見どころ
「雨が降らない街を作りたい」魚町銀天街
2022年3月10日
魚町銀天街
「雨が降らない街を作りたい」。
その思いが形となり、昭和26年、全国で初めてアーケードができた商店街が魚町銀天街だ。
旦過市場までの約400メートル続く通りは、魚町1丁目から3丁目まで続き、グルメや雑貨店などがずらり。なかには女性に人気の老舗茶舗のお茶スイーツ、地元名物の焼うどんなど北九州名物も。そぞろ歩いて活気ある雰囲気を楽しみたい。
魚町一丁目と二・三丁目をつなぐ「エコルーフ」は、太陽光発電パネルやLED照明が採用された、環境未来都市・北九州市らしいジョイントアーケード。
UFOのようなフォルムが近未来的だ。
魚町銀天街
- 住所
- 北九州市小倉北区魚町2〜3
- 電話番号
- 魚町商店街振興組合 093-521-6801
- 営業時間
- 店舗によって異なる
- 定休日
- 店舗によって異なる
- 交通機関
- JR小倉駅より徒歩7分
- ホームページ
- http://www.uomachi.or.jp/
【今月の豆知識】Q.日本初のアーケードはどこにできた?
えびす市から始まった
商店街の大売り出しの行事として、明治39年に始まった「えびす市」は、魚町の名物のひとつでした。
商店の主人は仮装して祭りを盛り上げました。昔はコヨリによるくじびきが行われ、戦後の昭和24年には、1等の景品として、時価12万円相当の家がまるごと商品になったこともありました。ちょっとびっくりですね。商店街の皆さんで八坂神社に商売繁盛を祈願しました。
このえびす市が雨の影響を受けないように、また、普段もお客様が濡れずにショッピングを楽しんでいただけるようにとアーケード建設の案が浮かんだのです。
アーケード誕生秘話
「自分達でアーケードを作ろう!」商店主が資金を出し合い、アーケード建設の話が盛り上がってきた魚町なのですが…
当時の役所は「公道に屋根をかけるのは、前例がなく認められない。」の一点張りで、なかなか許可してくれませんでした。
しかし、アーケードの工事は既に着工済み……意を決した商店街の幹部は、東京の建設省(当時)に直接申し立てに行きました。
交渉は難航しましたが、幹部の「一命を掛けてでもアーケードを造る」の一言と、アーケードにかける情熱に動かされ、「試験的に許可する」との回答をいただきました。
この小倉っ子の情熱がなければ、今でも全国にアーケードは存在しなかったのかもしれません。
こうして昭和26年10月、魚町に、日本で初めてとなる、アーケードが完成しました。
この、小倉・魚町のアーケード商店街は『銀天街』と名付けられ、その名とともに、日本各地の商店街のモデルとなりました。