食〇うどん
お食事
地域密着型のお店で味わう、牛スネ肉たっぷりの名物うどん
2022年7月1日
商店街で個性を放つ、ユニークなうどん屋さん
2022年2月、国の重要文化財に指定された「若戸大橋」のたもとには、大きなアーケード商店街が広がっています。メインの「明治町銀天街」や「エスト本町商店街」を歩くと、かつて石炭の積み出し港として栄えた頃は、大勢の客で賑わっていたことが想像できる規模感です。
総菜が人気のお肉屋さんや、生活雑貨、飲食店など、地元のファンが長年ご贔屓にしている店が軒を連ねています。
今回お邪魔したのは、明治町銀天街にある「食〇うどん」。
商店街を日常使いする年配の方たちやサラリーマン、週末は家族連れなどで賑わいます。
一見、うどん屋らしからぬ外観なのは、昼と夜の顔が違うから(なのかも)。
オープンは2019年3月。商店街を訪れる高齢のお客さんに、温かいものを気軽に食べてほしいという思いから、昼はうどんや定食などを提供しています。
夜8時からはバーに変身!店舗奥にはLIVEができる空間と機材を備え、プロのミュージシャンたちが不定期でLIVEを開催。また、店主が街おこしに携わっていることから、イベントやワークショップなども実施される、とてもユニークなお店です。
柔らかな牛スネ肉がたっぷり!名物「こい肉うどん」
さまざまな顔を持つお店ですが、今回の目的は「うどん」です。まずは看板メニュー「こい肉うどん」(650円)を注文しました。
一番に目に飛び込んでくるたっぷり盛られた牛スネ肉は長時間煮込まれており、口の中でホロリと崩れる柔らかさ。カツオと昆布からダシをとった黒っぽいスープは、見た目に反して塩分控えめで、とても上品な味わい。おろし生姜もよいアクセントになっています。
オープン当初はコシのある硬めの麺を使っていたそうですが、客からの熱いリクエストに応え、地元の「後藤製麺」に変更。現在は若松の人たちが愛してやまない“柔めの麺”で提供されています。
続いて、夏季限定(9月末まで)の「冷たいこい肉うどん」(720円)をいただきました。
冷たいダシはぶっかけ用に少し甘めにアレンジされていて、トッピングの刻み揚げ、卵黄、牛すじ肉をバランスよくまとめています。冷たいうどんだと、暑くて食欲のない日もスルスル食べられるから不思議です。ついつい、ダシまで飲み干してしまいました。
祖母から教わった“塩梅”を活かした一杯
若松の別の場所で、13年間バーを営んでいた店主の小山さん。「昔、うどん屋を営んでいた祖母がとったダシを毎日飲んでいたから、舌がうどんの塩梅を覚えていた」ため、新型コロナウイルスの流行を機に方向転換。バーに“うどん”という要素を加え、店をリスタートさせました。
店内では自慢のうどんのほか、からあげ定食・チキンカツ定食なども楽しめます。なお、夜のバー営業でも「こい肉うどん」を提供中。“夜限定メニュー”もあり、「あっさりうどん」は、すっきりしたダシに梅干しとしらすをトッピング。飲んだあとの〆にピッタリの一杯です。
※価格はすべて税込み。令和4年7月現在の価格です。
店舗情報
- 店舗名
- 食〇うどん
- 電話番号
- 093-980-8710
※お問合せまたはご予約の際は「あつキタ」を見たとお伝えいただくとスムーズです。
- 住所
- 若松区本町2-9-4
- 営業時間
- 11:00~15:00(OS14:30)、20:00~25:00
- 店休日
- 火曜日
- 駐車場
- なし
この記事を書いた人
タニグ
かつて北九州に存在したタウン誌の編集部OG。当時は1日5件という鬼のような飲食店取材も何食わぬ顔でこなしていたけれど、今は食べ放題と脂っこいものがNGなお年頃になったフリーのライター。オジ様率の高い食堂や居酒屋を好みます。